だめやつツアー2009秋 その1



その旅の前日…。

呉「で、明日の京都行きの最終確認やけどな」

K「おぅよ。いよいよやな」

呉「集合時間6時半でエエか?」

K「6時半?? そ、それはいくらなんでも早すぎやろう。だいたい店開くの10時くらいからやん? 姫路から京都まで、二時間もあったら充分着くやろう」

呉「そ、そうか? ちょっと早すぎるか…。じゃあオマエの実家、8時半に迎えに行くわ」

気分は遠足なのだ。ウキウキして少しでも早く行きたい気持ちの表れだといえよう。おやつは300円まで! などというヌルイ気持ちなどこれっぽっちもない。むしろおやつなどいらぬ! 食う間があるのなら次の店急げや、の精神で挑むのだ。

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あぁ、脳内から絶えずアドレナリンが分泌されている。瞳孔は開き、心拍数も上がる。ぶっ飛ばしながらようやく奈良の開放倉庫へ到着。

いざ、お宝ショップを目の前にすると、いやがおうにも気持ちが引き締まる。まるでTバックのパンツをクイッと上げて、尻の割れ目に食い込むかのようだ。

といっても、私はTバックなど履いたことがないので「適当な比喩をしてやがる!」という批判は真摯に受け止めねばならぬだろう。

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さぁ、長い旅路の第一歩だ。友よ、店のCDジャケの側面を、今から目を皿のようにして全部チェックするのだ。求められる驚異の集中力。

目が疲れて一段飛ばしたり、惰性でチェックすれば、そうそうやり直しで再訪することなどできぬのだ。背水の陣で挑まねばなりませんぞ。

呉「よぅし、準備はいいか?」

K「武者震いするぜ、ってノンストップでここまで来たから、ションベン我慢してたんや、先にトイレ行ってくる!」(※鉄則!トイレは先に済ますべし、第一モジモジしてたら店員さんから不審者のように思われるし、集中力が確実に半減するからである)

K「おまたー」

呉「よぅし、入るか!」

K「レッツラ ゴン!」(※は、流行らせる気なのか??)

その2につづく


だめやつツアー2009秋 その2



さぁ、いよいよ店内へ。

高鳴る鼓動、テンションがキュッと上がる。店内は我々の好きなもので埋まっていた。ガシャポンコーナーとかある。

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この小銭を入れてダイヤルをグリッと回してオモチャを落とす遊具の名称であるが、ガシャポンはどうも違和感があった。この名称を壁に貼り付けている所を見ると、これが全国の呼び方の大多数ということなのだろう。

我々の子供の頃の呼び方は「ガチャガチャ」であった。

転校生が来たときにビックリしたのを憶えている。「学校帰りにやる? ガッチャンコロコロ

なんじゃそれ? コールの嵐であった。

閑話休題、なんにせよ開放倉庫の店内は無条件に体温が上がった。

CDのコーナーは、今まで100店舗以上回って来たおかげでダブりばかりで新たな収穫はなかった。

ゲームのコーナーに進み、私の目は釘付けとなる。

呉「おい、K。セガサターンのソフト、一枚今、いくらくらいが相場だと思う?」

K「三世代前の機種だからなぁ、100~300円くらいが妥当ちゃうか?」

呉「だろ? 俺は前回のだめやつ山口広島ツアーで、次の店の方が安いかもしれないから見送ろう、と思いながら結局最後まで同じ商品に出会えなかったことがあった」

K「よくあることや」

呉「だから…、今回はやられねェように修行したっ!」(※ドラゴ●ボール風)

K「お、オマエまさか、その価格でイク気なのか??」

呉「見れ! 俺の生き様をっ! 500円オーバークラッシュ!!
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鉄則 見たら買え! である。一期一会なのだ。とっくに廃盤になっている物は、会ったら、ためらうことなくレジにゴーなのだ。

呉「さぁ、そろそろ次の店に移動するぞ」

怒涛のスケジュールなのだ。無駄は極限まで省かねばならなかった。

その3につづく


だめやつツアー2009秋 その3



車を快調に飛ばす。はるばる姫路から名所だらけの奈良、京都に来ているのにもかかわらず、そういう有名どこは全てスッ飛ばしてアイドルCDのみを探す。とことんダメな奴らである。

基本は開放倉庫、ブックオフを巡り、合間に通りすがりのリサイクルショップに飛び込んで見る、という旅行内容であった。目当てはセガサターンのプラドルコンプ、これは一発目の店で一枚見つかったので私は上機嫌であった。

そして松本典子のファーストアルバム、長山洋子のヴィーナスである。足掛け三年、まだ一度もお目にかからない。

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店内に入れば「だめやつアイ」を発動し、棚を効率よくサーチする。ブックオフに関しては、懐メロ80年代のコーナーを別に設けていたり、演歌のコーナーに長山洋子のアイドル時代のCDも組み込んでしまっている店もあるので、細心の注意が必要であった。

前回の旅の時に買った、Kの手のひらサイズのポータブルナビが、今回も大活躍であった。

大きい道路から脇の路地へ右折しようとウインカーを出す。皆さん結構ギュンギュン飛ばしていて、なかなか右折できない。

イライラしながら車の流れが切れるのを待つ。だいぶ道路の真ん中で待っていたその時、

ゆっくり徐行気味に近づいてきてパッシングしてくる一台の車両、運転席には70歳くらいの温厚な老人紳士。

「私が善意の車両せき止めをしている間に、行きなさい若人よ!」

と、ばかりに満面の笑みを浮かべて手を流すようにして誘導するオジィ。しかしよく見ると車の流れはこのオジィが最後であって、オジィの車の後方はガラガラであった。

二人「有難味、薄っすー!!

早く行け! とばかりにジジィは二回目のパッシングをしてくる。いやいや、むしろ通り過ぎてくれたほうが無理のない角度でこっちは狭路に入れるのだ。

ジジィ、絶対バックミラー、ノーマークだろ!

なんで、こっちが「ありがとうございました」的に恩を着せられて、向こうが「ワシはいいんじゃよ」的に一段上に上がるのか。

これからの日々の善行が、天国行きのチケットに繋がりますよ、という頑なさを持って我々をやり過ごすまでは微動だにせん! という気迫が垣間見れた。

はいはい、わかりました。行きますよ。軽く頭を下げる二人。更に細目になって二度うなずく老人紳士。しかし車の後方は未だガラガラ! この一連の茶番の意味がわからんっ!

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時間を決めてお互い別々にサーチし、駐車場で会おう、と決めて店内に入る。

ヨダレを浮かべながらウヒウヒ言いつつ店内を物色、やっぱり開放倉庫の熱気は心地良い。

呉「K、なにか収穫はあったか?」

K「俺はレコードを買ったぞ!」

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呉「おおっ、キョンキョンではないか!!」

そう、レコードはKの担当なのであった。仮面ライダーでいうところの「技の一号・力の二号」に倣い、それぞれの得意分野を決めよう! という話になり、CD化されていないレコードも補完する必要性からUSB端子付きのパソコンに取り込めるレコードプレーヤーをKが購入。

私はアイドルのライブビデオを取り込むためのビデオキャプチャーを購入。

ビデオの呉・レコードのK

という住み分けなのだ。

K「呉、オマエの方は?」

呉「フッフッフッ」

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K「上のCoCoはいいとして、下はもしかして?!」

呉「河田純子!1250円アタックじゃあぁぁぁぁ!!

河田純子、ここでためらってスルーすれば、多分、いや確実にもう二度と会えないだろう。中古CD、それも15,6年も前のCDを千円以上も出してよく買うよ、と貴公はお思いか?

違うのだ。逆に80年代CDは入手が困難なのだ。当時の定価3200円、それが今千円で買える! という思考の変換をせねばならぬのだ。そしてもう一枚のCoCoが105円。

ならトータル、河田純子も600円くらいで買えた、ということなのだ。

これがアイドルCDのナンピン買い!!!
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もう俺はためらわないよ、母さん、どんな価格でも恐れず逃げずに立ち向かっていくよ…

多分、母は喜ばないであろう。

その4につづく。


↑これを押すと順位が上がるらしい、二人のだめなやつらに今日も一票!

だめやつツアー2009秋 その4



もう既に四度目の航海となる今回の滋賀、奈良、京都ツアー。

一回目の岡山ツアーで大量に買い込み、二回目の大阪ツアーでも相当注ぎ込み、三度目の山口、広島ツアーで大半が揃って、今回のこの探索旅行である。

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旅行者が見るべき名所や、御当地グルメといった「旅行の醍醐味」ともいうべき要素を全て排除し、ただひたすら開放倉庫とブックオフの最短ルートの点を線で繋ぐのみの行程である。

しかしここまでくると、入る店入る店ダブりばかりで、なかなかレア品にはお目にかかれない。で、こっちも意地になって探す、そうして見つけた時の快感は脳内射精級である。

まず「このブックオフもないかなー」と、半分諦めムードで店内に入り、「あ行」から丁寧に確認していく。

今はコンプに成功したがアイドル「我妻佳代」を探している時に「あ行」ではなく「わ行」で分けられていた。

アルバイトの人は「あがつま」ではなく「わがつま」と読み、整理したのだ。棚を最後まで確認せねば完全に取り逃がしていた。

そういう心理戦を意識して挑むのもこのツアーの面白いところである。

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順番に確認作業に入ると店内の物音も聞こえなくなる「本を売るなら~」の店内放送ソングも耳に入らない。驚異の集中力だ。

そうして棚の終わりまでくる。「や・ゆ・よ」のゾーンだ。あぁ、この店も収穫はなかったか…。

諦めかけたその時、フト棚の中の一枚に目が止まり、硬直する。そして小刻みに震えだす。まるで市民プールの流れるプールの中で失禁してしまった時のように(ってアカンがな!と自分ツッコミ)

頬は紅潮し、動悸は高まる。車に「救心」はあったか? そうしてワザと一回通り過ぎる。

じらし」のテクニックだ。

全然興味もないクラッシックのコーナーから、お宝の棚を見る。あぁ、他の客に買われてしまわないか、どうしよう、どうしよう。

高める、勝手に自分の気持ちをマックスまで高める。

「まだダメよ~」ボンテージを着てムチを持った脳内女王様がなかなかイカせてくれない。

あぁ、もうダメです。レジにダッシュ!

外では相棒の漫画家、親友Kが待っていた。

K「俺レコード中心に買ったけど、そっちは何か見つけたか?」

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呉「あったよ、ゆうゆのベストが。これで当時(80年代発売)のアルバム、なにげにコンプ!

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K「950円か、結構安く買えたな。よぅし、次の店行くか!」

ゆうゆのアルバム

ゆうゆ光線
いやっ!
Summer Tasty
こってるネ!
ベストだもんね!

念願の五枚目コンプでゆうゆ制覇!

その5につづく。


↑なぜここまで注ぎ込むのかまだ理解できんけど、二人のだめなやつらに今日も一票!!

だめやつツアー2009秋 その5



車を飛ばし、次の目的地へと向かう。三時間のうちに開放倉庫、ブックオフ、無所属のリサイクルショップを含め、10店舗くらい制覇した。

前の店でゆうゆのコンプリートを達成した余韻に浸りながらの運転である。

K「昼過ぎたなぁ、飯どうする?」

呉「あと一軒寄ったら、どっか適当に入ろうや」

そうなのだ、互いの気持ちは同じであった。よりもCDなのだ。

いやー、いい湯だねぇ、露天風呂も最高じゃないの。料理も豪勢だし、それにこのテラスからの眺め、絶景だよ、素晴らしい紅葉だねぇ。

こういった内容の旅行はジジィになってからする!

今は血に飢えた狼だ。狩人だ。ハンターだ。お宝を求めてひたすら観光名所をブッ飛ばすだめなやつらなのだ。


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足早に店内を物色する。入った直後の心地よいオーラは間違ってはいなかった。

まるで吸い寄せられるように棚へと歩く。夢遊病者のように。ギリギリの理性が店内での脱糞をかろうじて押しとどめた。

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呉「K、K、K!

k「な、なんや、どないしたんやって、オキメグやんけ!! いったか? いったんか? これでコンプか?」

呉「最後のワンピースが埋まったわ!」

店内でのガッツポーズ、脳内に鳴り響くロッキーのテーマ、エイドリアーン。セコンドの頭髪を鷲掴みにして涙するk。

姫路から京都まで来て、劇的にオキメグコンプ! ネット通販を使えば、これだけ高速料金とバイパス代を使わずとも買えるにもかかわらず!!

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これが男のロマン。二人でヨダレを垂らしつつウヒャウヒャ言いながら店を出る。

昼飯はまだ後でもいいな…、互いに同じ事を考えながら次の店へナビをセットするのであった。

その6へつづく


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