持田真樹 明日の色



持田真樹 明日の色
発売日 1995年10月21日
型番 VICL-710

01.悲しみなんて
02.あなたの勇気になりたい
03.さ・か・な
04.THANK YOU
05.砂に消えてく夏
06.想い出にまけないほど
07.Afternoon Tea
08.やさしいね
09.流星のノクタ-ン
10.季節のクロ-ゼット
11.わたしらしく(※杉真理率いるBOXが編曲!ビートルズサウンド必聴)

マッスルスパークキーック!

ドッゴーン!

必殺のキックは怪人の身体に決まったはずであった。

「もしかしてそれがオマエの最高の隠し芸か?」

「な、なにぃ?」

不穏な空気が流れる。最大の破壊力を誇る必殺のキックが全く効いていない。今までこの技で何体もの怪人を撃破してきたのに。

「では今度はこちらからいくぞ」

繰り出された怪人のパンチは速すぎて全く見切れず、よけることなど出来なかった。

「ぐふぉげぇっ」

味わったことのない衝撃が走る。身体に埋め込まれたベルトのおかげで急速に回復されてはいくのだが、治癒が追いつかない。堪らず口から血を吐く。

「ほほぅ、膝をつかずに耐えることが出来たのか。なかなか頑張り屋さんだな」

朦朧とした意識の中で怪人の言葉を聞き取る。実際は立っているのがやっとだ。

「(これ以上技をくらったら死ぬ…)」

怪人は余裕で慌てずゆっくりと間合いを詰める。

「ふふふ、もっと楽しませてくれるのかと思っていたのだが、拍子抜けだったな。兄弟達はこんな弱い奴に倒されていったのか?」

「…」

少しでも時間を稼ぎたい。肋骨はまだ折れたままだろう。修復にあと一分は掛かりそうだ。

「そうだ、面白いことを考えた。ゲームをしようじゃないか。お互い技を出して、それをよけずに全身で受け止める。っていうのはどうだ? 交互に。死ぬまでやるのだ。次はお前の技を受けてやろう。さぁこい」

怪人は両手を大きく広げて憎らし気に立ちはだかった。

「どうする? 最高の必殺技マッスルスパークキーックは跳ね返されてしまった。もう手がない。何か、何か無いのか?」

目の前の景色が霞む。こちらのダメージは相当大きいようだ。あっ、あれは母さん。子供の頃に住んでいた家だ。懐かしい景色だ。回すチャンネル式のテレビが見える。あ、あれは子供の頃によく流れていた丸八真綿の高見山が出ていたテレビCMじゃないか。

「二倍、二倍ーっ」

「はっ、マッスルスパークキーックを両足で打てば、破壊力も二倍…」

「何をブツブツ言っている。早く技を出してこい」

「いくぞ。ダブルマッスルスパークキーック!!!」

「やかましい。早く寝んかい!」

和室で寝床に入ったまま人形遊びをしていた私を台所から嫁が叱りつける。頭の中でセリフを言い合いしていたのに、興奮して最後のダブルマッスルスパークキーックの所でリアルに大きな声を出してしまった。

怒られても仕方がない。私はヒーローと怪人のソフビ人形をそっと枕元に置いて眠りにつくのであった。


やぁ!来てたんだね! 俺の人形遊びを覗かないでくれよ(笑)
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マックピープルの巻末に毎月こっそり「我が妻との闘争」を連載しておりました。電子書籍1巻から5巻、絶賛発売中!

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