最終回『わがつまつり』終息に向けて1

「我が妻との闘争…」

机に向かって自分が書き続けたタイトルを口に出してみる。足掛け15年、通算12年の連載を経て、マックピープル2014年9月号において、遂に最終回を書き上げ完結。

Kure's HomePage時代、ファミコンカセットを日本中旅しながら買い漁る、という企画「8bit NOW」というコーナーが注目を集め、個人のホームページとしては中々のアクセスを記録した。

「我が妻との闘争」コーナーは後発であった。

由来はヒトラーの「我が闘争」からである。読んだこともないくせに借用である。マックに向かってばかりの私に、色々な難癖をつけて嫁は私に制限を設けた。

「こりゃまるで『我が妻』との闘争だな」

そんな自虐的な気持ちで軽く日記風にスタートしたのが始まりであった。まさかここまで続く大きな潮流に巻き込まれるとは、この時思ってもみなかった。人生どこでどうなるか、本当にわからない。

野心もまるでなかった。あの頃の私はなんだったのだろう。会社を辞め、職安にも行かず、一心不乱に「面白いモノ」を部屋で考え続け、インターネットがそれを世界に発信してくれた。

嫁はパート、長女ちゃんは赤ん坊だった。私のやっていることは振り返れば正気の沙汰とは思えなかった。

そして嫁から貯金が底を尽き、家計が破綻したことを告げられた。当たり前だ。

来月には県住を出て、どちらかの両親へ厄介にならねば生活が立ち行かなくなった。

そこで慌てて求人欄で見つけた会社に飛びつき、なんとか正社員に滑り込めた。今よりもまだ、幾分景気が良かったといえるだろう。

その直後、マックピープル編集部から連載の打診が来た。就職決定と同時である。

それまでにホームページ上では確かな手応えがあった。反響は物凄かった。一人のオッサンが部屋で感想メールの返信を全部書く、というのは完全にキャパオーバーであった。

こりゃ何か大きなことが起きるんじゃないか?

更新作業を続けながら何度も思った。熱くなっていたので家計の様子は全く分からなかった。

就職が決まって更新作業がストップするのは断腸の思いだった。嫁にしてみれば「何を言うとるんじゃ」といったところだろう。

ホームページのケアが止まると同時に、今度は休日の自分の時間を全部使って、毎月訪れる「締め切り」との格闘になった。

全国区の雑誌に載る事は私の精神のバランスを保ってくれた。大きくなりそうなホームページを途中で放棄した想いを、全て塗り替えてくれた。仕事も頑張って働けた。

振り返れば物凄い財を得られた。トータルで考えれば全部盛りのMac Proが何台買えるだろう。そのお金の流れはどうなったのか。これはぜひ9月号のマックピープル本誌を読んでご自身の目で確かめて頂きたい(泣)

文筆でやっていきたい方にヒント、私のペースでの連載と単行本ペースでは、子供三人、とても筆一本では養えない。この三倍仕事をやってギリギリのラインに不安を残したまま乗れる、という感じだ。

そして電子出版の紙の本とは違う印税支払い形態。単行本が売れても支払いは半年ごとの集計で年二回である。

今、食べる米が欲しいのに、振込は発売から半年後なのだ。そういうのを想定して作家を目指さないと生活はかなり苦しいものになるだろう。

閑話休題、横道に逸れてしまった。

7月29日深夜零時、真夜中から配信は開始されたようである。長年やってきて本当に良かった、と思える数日間であった。

皆さんの一言一言が心に沁みて、営業車で移動中信号待ちで何度も涙が溢れた。その日は営業しない、ただ街を流しているダメダメ社員であった。対向車のトラックの運ちゃんも?マークが頭上に浮かんでいた。

朝一番に長文の感想メールが届いていた。サトウさんからである。深夜にダウンロードしてすぐさま感想文をかいてくれたようだ。以下、転載である。

〜今、私の目の前にはiPad miniにダウンロードされたばかりのMacPeople最新号のページが開かれている。長年愛読していた一つの作品が幕を閉じたのだ。

19XX年、私が当時居候していた人の家に、初めてVAIOのノートパソコンとJ:COMというインターネット契約も内包したケーブルテレビがほぼ同時に現れた。既にテレホーダイの時代ではなかったが、J:COMのネット接続はまだダイヤルアップだったので、あの何とも言えないビープ音とピンクの熊が踊っているのが世界への扉を開く合図だった。

私のものではないVAIOでも、1日の間ちょっとだけいじることが許されていたので、私は当時読んだばかりの「二十歳のころ」というインタビュー集に収録されていた糸井重里氏がノリノリでインターネットについて語っている文章に触発され、「ほぼ日刊イトイ新聞」だけ毎日読むことにしていた。これが私のインターネット原体験で、今も変わることのない日常でもある。

ある日、ほぼ日刊イトイ新聞でひとつのテキストサイトが紹介された。
侍魂というテキストサイトのヒットマン事件簿という記事だった。
ネットではどちらかというと「先行者」というネタで知られているが、私が初めて「テキストサイト」というものを知ったのはこの文章で「なるほど、こんなものがあるのか」と、ほぼ日以外のインターネットを楽しみだした日でもある。

テキストサイトと呼ばれるものの中で私が好きだったのは、

フロンツ氏の裏ッチック

アカハネ氏(@petenshi)のぺてんし
 

それに呉エイジ氏のおいでやす。Kure's Homepage へ!

の3つだった。

上の3つに共通しているのは、読者に対して溢れるほどのサービス精神がありながらも、決して読者に阿ることなく必ず、自分ならではのオチをもって一つの投稿を完成させているところだった。

テキストサイトの勃興の速さはすさまじく、次第にPVのために多くのものを犠牲にした時代でもあり、ネタを一つ一つ披露する職人肌の投稿がだんだんと労力に見合わなくなっていったりもした。

今のようにブログなどが出てくるずっと前のことで、当時のテキストサイト運営者にはダイヤルアップ接続のあの音が映画館の開演ブザーであり、インターネットブラウザは緞帳のようなものという認識があったのかもしれない。それほどまでに作品性を追求していたように思える。

私が呉さんを知ったのは、ちょうど呉さんがMacPeopleでの連載を始めた頃だ。パソコンを仕事先で使い始めるもWindows以外の選択肢はなく、Macの扱いは星野仙一就任前の阪神タイガースみたいなもので好きな人は熱狂的に好きだが弱い、という扱いだった。

自分の従兄弟がMacユーザでありジョブズという人間の話を聞かされていたので、パソコンを買うならMacだな、と思いつつも社会の荒波のためにWin機を触らざるを得ない。いつかはMac、という気持ち、飢餓感と言ってもいい、それを強く維持させていたのが呉さんのMac愛に満ちた「我が妻との闘争」といえるだろう。

呉さんのホームページで描かれている我が妻連載前夜の文章では、当時の呉さんは仕事を辞められていたとある。そして数々のストレスの中でMacに向かい、再び立ち上がろうと決めたその時に連載してみませんか、という連絡が来たという。その知らせが呉エイジという人の人生をいかに鼓舞し、困難に立ち向かわせただろうか。そのことを思うと胸に迫るものがある。

そんな「我が妻」には、これまでにも2つの最終回があった。

Kindle版単行本4巻において目次では「果てしなき逃走」、そして章立てには「果てしなき闘争」と表題がつけられている作品である。マイホームへと邁進する奥さまの思いに応えるべく、涙ながらに連載を終える内容だった。

先に触れた、連載が始まる過程を考えてみれば、この突然の逃走が呉さんにとっていかに突然で、その「スポットライト」から去らなくてはいけない忸怩たる思いがどんなものだったか滲み出ている文章になっている。

読者として「呉さんはついに安住の地という死地に向かうのだな…しかたない、それこそが呉さんの戦いなのだから」としみじみしたことを覚えている。

文末には「マックピープルでのことは僕の一生の宝物です。ありがとう」で締めくくられているが、おそらく、呉さんの中で、そして私の中でも一度ここで「我が妻」はエンディングを迎えていた。

それから私はちょっとばかし海を越えたところに出かけるのだが、その地である噂を聞きつけた。我が妻がマンガになるというのだ。本誌の連載が復活していたことも知らなかったので実に嬉しかったのだが、遠い異国の地では手に入れることがかなわぬまま、マンガの方の連載は終わり、コンビニでの配本も手に入れることができなかった。しかし、後に電子書籍で読むことができるようになり、目にしたマンガの最終回はとても嬉しい内容でもあった。

マンガの最終話の表題は「終わりなき闘争」。マイホームと家族5人が揃う素晴らしい扉絵である。あのMacPeople最終回で死地に向かった呉さんが、この扉絵で誇らしげな顔で幸せ家族となっている。映画の最後の最後の、「おわり」で出てくる写真のような演出に「呉さんは勝ったんだ!」と胸のすくような涙を感じたものだ。

もちろん、この後もロデオマシーンを勝手に買ってきて家出したり、犬をもう一匹連れ帰って怒られたり、天井裏を散歩して叱られたり、と戦いは続いているらしいが、きっと奥さまもマイホームという一つの到達点にたどり着いたことである種の終戦を迎えていたのではないだろうか、と感じている。

そうして今回の最終回である。

思えばMacFanでも長らく連載をしていた池澤春菜嬢も昨年誌面リニューアルで追いやられた。ジョブズは亡くなってしまったものの、Windowsが以前のような支配的立場にあるわけでもない上に、MacがiPhoneなどの旗艦としての存在感を増してきたことも理由なのだろう。

一般の人にとってはタブレットの方がメイン機になりつつある中でMacどころかパーソナルコンピュータという大きなパラダイムがシフトしていく過程にあるのは仕方ないのかもしれない。

中学生、高校生もApple製品に触れ、親しむことのできる現在はジョブズの目指した未来でもあるのだから、新しい情報発信の形が求められているのだろう。

今回の最終回では私がずっと思い描いていた通りの呉家の家庭が描かれている。

おそらくはこれからの「闘争」も。

単行本1巻にある「あとがき」で締めくくりに書かれた一行「それでもやっぱり私は何だかんだ言ってみても、世界中で一番嫁さんのことを愛しているのである。」が今回の最終回の表題「世界中の誰よりも愛する我が妻、との闘争」とリンクしているのは決して偶然ではない。

呉さんが連載の中で伝え続けたMacへの愛情と奥さまへの愛情という両輪がずっとブレないままできたことの現れと、そしてそれをずっと見届けてきた読者へのアピールに違いない。真のエンターテイナーは最後の最後に決め台詞を残していくのである。

呉さん、呉さんが最終回を書かれた今年、自分は念願のMacをやっと買いました。これから後に続きます。本当にお疲れさまでした。最後に呉さんに一言だけ伝えておきたい。


我が妻は人生のバイブルでした。


また、いつか、どこかで。


佐藤R


これを業務中に読んで、私の涙腺は決壊したのであった。もう今日は仕事頑張らない。そのかわり明日から倍働こう。そう決めて感想のチェックに入った。

隅々まで読んでくれている作者泣かせの感想文だった。長く頑張ってきて本当に良かった。

続いて、もんまささんから感想が届いた。ツイッターでお付き合いをさせてもらっているもんまささん、観察していると、とてもピュアな方で、リアル社会では意地の悪い人の軋轢で損ばかりしているのではないか? と思わせるひとである。

〜長い間おつかれさまでした

最終回を先ほど読み終わりました。

僕が社会人生活にも慣れた頃、90年代後半に呉さんのことを知りました。

伝説のKure's Homepageです(笑)

もう・・初めて読んだ時の衝撃(笑撃?)は強烈なもので、いまだに忘れられません。
世の中には本当に面白い人がいるもんだなぁ、と感心しました。
社会人生活にもちょっとダレてきて行き詰まりを感じていた頃に、呉さんの奏でる文章が
本当におかしくておかしくて・・・ 読むたびに日々のストレスが軽くなる感じがしました。

我妻の最終回のことですが、一体どんな結末か待っているのだろうかとドキドキしながら読みました。

読み終わった感想を一言で表すなら、「とても安心しました」 それに尽きると思います。

安心したと同時、やはり呉さんご夫婦は、僕の思い描いていたとおりのステキなご夫婦でした。

結婚している人ならわかると思いますが、いくら鬼だ悪魔だ闘争だと呉さんはおっしゃっても、
実のところは、本当に仲の良い夫婦であることは読んでいればわかると思います。
僕もずっとそう思っていました。

奥様は本当に素晴らしい方だと思います。
何が素晴らしいかって、そんなことはいちいち説明をしなくても呉さんが一番ご存じだと
思いますので割愛させていただきますが(笑)

僕も結婚していますが、奥様のことが「厳しすぎる」と感じたことは一度もありません(笑)
むしろ、羨ましいくらいです。

世間には金銭感覚の欠如した妻や、家計がどんなに苦しくても自分が働く気はまるでゼロ・・・
みたいな人も多いですしね。

しっかりした素晴らしい奥様がいてくれるから、呉さんはこれほど創作活動を続けてこられたのだと
思いますし、家庭のことを安心して任せておけるから、ご自身の作品作りに没頭することができたの
ではないでしょうか。 

とにかく、呉さんの奥様に対する愛情と、奥様は呉さんにベタ惚れなんだろうなということは、
我妻を読んでいてずっと前から感じておりました。

やっぱり、僕のその予想は正しかったのだと最終回を読んで安心した次第です。

これからも、ずっといつまでも僕の脳内では幸せな呉さんご夫婦とご家族の姿が生き続けて
いくと思います。

いつも感動と笑いを届けてくださって、ありがとうございました。

本当に長い間おつかれさまでした!

ここで私はまたしても涙腺が決壊し、鼻水も出てきてしまったのである。あぁ、製作中は孤独な作業だった。声は全く聞こえてこなかった。編集部の担当さんは「人気のコーナーですよ、一定の支持は得られています。自信を持って締め切りを守ってくださいねー」というやり取りもあった。

こういう「読者の声」というものを、ちゃんと聞くのも、初めてかもしれなかった。最終回ならではである。ならばもっと「わがつまつり」は自分自身喜んで盛り上げよう、と思ったのだった。

数日間、ツイッターではウザさ連発だったことだろう。「我が妻との闘争」で検索もかけた。フォロワーでもないのに、そのワードを呟いた瞬間、作者がいきなり背後に現れて鼻水まじりで「ありがとう」を言うのだ。

相当気色悪い光景だと言える。だが気にしない。最後の祭りなのだから。

そうしているうちに、そうたさんが自身のブログで感想を書いてくれた「感想ページ

見入ってしまった。本当にありがたい。読者さんに支えられて、連載を続けてこられたことを実感する。担当さんの言葉は社交辞令ではなかったのだ。

そこへ、さとちゃん77さんからツイッターのダイレクトメールが届く。

本当に、本当にお疲れ様でした。 私が我妻に出会ったのはアメリカ留学時代の20代でした。その時は結婚って大変やねんなーと他人事に思っておりましたが、私も今や3児の父、呉様と同じ環境。最終回に急に時代を感じました。途中に購読できなかった際は単行本をかわせていただきました。 つづく

HPでも初期のものから読ませていただいておりました。 気弱なおもろいおっさんやなーと思っておりました。 近頃はまるで自分の事のように感じながら笑いながら時には妻と笑いながら… 涙。。。 寂しいです。 最後の連載、すばらしく、心が熱くなりました。 やはり最後は奥様&家族に感謝ですね。

本当に、本当に、お疲れ様でした。 私の青春を共に過ごさせていただいた我妻は忘れません。 また必ずや他誌での掲載を心よりお待ち申し上げております。 文章がバラバラで判りにくかったかと思いますが、ありがとうございました。 呉先生 そしてお疲れ様でした。 

呉エイジ

さとちゃんありがとー(涙)これ、転載してもよろしい?
で、もう最終回読まれたんですか?

さとちゃん77

こちらこそありがとうございました。最終回本日届きましたので正座して読みました、笑
最終回は笑わせてくれるんだろーなーと思いきや愛に溢れた記事、本当に素敵でした。 転載していただくなんて感激です。

こういうやりとりを経て、ここへ転載しております。私はまたたびを与えられた猫のように、嬉しくて膝がグニャグニャになっていたのでした。

そしてタイムラインではIDEさんが動き出したのだった。

IDE @IDE_001 · 7月29日
あ、そろそろ本屋開店だ!逝ってこようっと(`・ω・´)

IDE @IDE_001 · 7月29日
マックピープルGET!これから読む。ドキドキ。

IDE @IDE_001 · 7月29日
呉エイジさんの我妻最終稿を読み終え、ふいに涙が出てきてしまった。胸がいっぱい。
感想は呉さん本人宛てに後ほど書くとして、最終稿に相応しい内容だったかと。

ほどなくダイレクトメールが届く「所々に家族が奥さんが素晴らしいかを書き続けていたので、この最終稿は本当に涙が出ました。「もうお米が無い」は今でも僕の心に響いていますし、それを記載し残した呉さんは素晴らしい方だと思います。御夫妻がいつまでも幸せであって欲しいです!」

以前、ホームページで書いたKHPの真実というエッセイでの中の、就職・連載前夜、家計が逼迫していたころのセリフを転載してきてくれたのだ。

あぁー、15年やってきた業績、重い。さすがに重い。そしてありがたい。

そうして「りぷとん」さんからもメールが届く。

〜あの小さかった長女ちゃんも大きくなった。随分遠くまで来ましたな。前の住所ばれかけた時も知ってるオールドファンですがHPでもTwitterでも繋がれる時代に感謝。お疲れ様でした。

相当古い事件である。同窓会のような雰囲気に包まれる。

結構な分量の文章になってしまった。一旦ここで区切ろう。今夜は相棒の金平と、最終回放送ツイキャスを予定しております。

その放送も当ブログに添付予定です。

それではまた次回に。


いつも来てくれてありがとう。ぜひ上の白いボタンをぜひ押してくれよ。最終回祭り、月末まで続きます。

最終回『わがつまつり』四回目

ツイッターからの転載コーナーです。

HESTIAさんより「大学卒業後入社した会社でカラクラに出会い、LC475を購入したのがMac道の始まり。いろいろな雑誌を買ったが最終的に「我が妻」のためにマックピープル一途に。もはや私の青春と言っても過言ではない」

最終回前編で登場した、私にマックの全てを叩き込んだジェダイマスター「玉ちゃん」の自宅での愛機もLC475でした。影響を受けて私もLC630を購入。報告したら「俺も待ちゃ良かったなー、CDついてないんだよなー、アレ」と残念がっていたのも懐かしき思い出。
今にして思えば630の野暮ったいデザインに比べ、475はスタイリッシュで今でも通用するデザインだと思います。

Zen_di さんより「呉エイジさんの「我妻との闘争」が終わるか。残念ですがこの話は愛があるから続けられた物語です。
初見は大学の時で約10年前。「俺は結婚したらこうならないぞ!」と笑いながら読んでましたが、結婚の気配もなく孤独なままです(泣)」

十年間もありがとうございます。最終回までお付き合い頂き感無量です。孤独なんてそんな、人生で自分の心を満たしてくれる目標があれば、既婚だろうが独身だろうが関係ないんです。私も今月で文筆家のノレンをおろし、一般人です。社畜です。でもここから変名でトライし、また世に出てやりますよ。ここを訪れる落ち込み気味な皆さんに「立ち向かえば結果は勝ち取れる」ということを実証するために。

YOUSUKEさんより「呉さんの我妻終わるんだな…残念。
我妻のパクリやって上手いことTV出たりしてた人らいっぱいいったけっなぁ。
また、サイトの方でこまめに連載してくれたら嬉しいなぁ(´・Д・)」

これはこれはヨウスケさん。またキワドイ、ピーが必要な書き込みを(笑)そういうブームの時に我がコンテンツも深夜枠でもいいからドラマ化してほしかったな、と。
ただ自分の業績に対しては悔いはありません。一巻から読んでみて確実に五巻では文章は上達しておりました。文章修行をさせてもらた15年間でした。

goldenplantさんより「雑誌Mac People連載の呉エイジさん「我が妻との闘争」が次回で、終る事を知りました。立ち読みオンリーでしたが、残念でなりません。合掌」

僕はまだ死にましぇん(笑)

RSatowさんより「結婚指輪をマイクと一緒に置いて去って行く百恵ちゃん方式最終回の絵が浮かびます(笑)」

何人の人がビジュアルを思い浮かべることができるのか。若い人完全に置き去りのネタである。でもやるならマイクと万年筆を置いて去りたいですね。あっ、万年筆は「モンブラン」とかじゃありませんよ、ダイソーで買ったやつ!

HESTIAさんより「自分の結婚式2時間前のこの状況でも『わがつまつり』を読んでいる。余裕?諦め?」

ご結婚おめでとうございます! この日付が結婚記念日になるのですね。記念日にはぜひサプライズを。奥様の機嫌が三日ほど良くなることでしょう(たった三日かよ!)

いろいろサーチしてみました。目についた文章は今回紹介します。「ここで触れられていたよ」という情報がございましたら、メールなりコメント欄なりで自薦他薦問わずお知らせください。

マインドマップ的読書感想文

温かいお人柄が伝わってくるようなレビューページです。

三軒茶屋 別館

プロの書評家の方でしょうか、的確な分析に、こちらが正座してしまいました。

元のページが不明、キャッシュとして残っていたものか?

これ、日付が十年以上も前、私がネットで注目を浴び、大活躍していたころを立証してくれるであろう(笑)文献である。この頃「なぜもっと業界にコネを作らなかったんだ!」「なぜ派手に広告展開して収入を得なかったのだ」「東京に進出しなかったのだ」などとは責めない。だって人生の目標はカネじゃないから。満足のいく作品を書き上げて、それが多くの方に楽しんでもらえること。それが私の最高最大の幸せであり、チンカスのような会社勤めの社畜が、唯一心を満たせるものなのである。

アップルのサイトで発見!

マックを触りだした頃の自分に「オマエ、この先の人生で、アップルのページに名前が出るぞ」と言ってやったらどんな顔をするだろうか。ここまでやれたんだ。最終回も全く悔いはない。

本が好き 悪口言うのもちょっと好き

タイトルから「どんなキツイ悪口が書かれているんだろう」と思いながら半泣きでクリック(書き手はそんなもんです)温かいレビューが並び、ホッと胸を撫で下ろす、胸からなで下ろした手が腹の贅肉で止まる。やかましわ!

ブクログ

登録している癖に自分のレビューは読んでいない。怖いから(笑)

テキストサイトアーカイブ

ライバル、工藤圭氏が取り上げてくれたページ。ツイッターでも最近は見かけない。どうしているのだろうか。彼は乱歩賞を目指している。昔オフ会で会った時にそう話していた。その時、じゃあ俺もミステリー長編を書く、と公言した。マックピープルの連載が終わったので、休みの時間は今後、完成に向けて注いで行く。どうした工藤圭、待っているぞ。

ジャズピアノアルバムのビル・エバンスが最近のヘビロテだ。「枯葉」という曲が素晴らしい。この歳になって初ジャズだ。部屋の照明をおとし、フローリングの床にはボール型の「いかにも80年代トレンディドラマ風」な間接照明。バックに流れるビルのピアノ。目を細め飲むコーヒー。猫舌なので半泣きで吹き出す。

そんな日常。マックピープル発売まであと二日だ。


いつも来てくれてありがとう。ぜひ上の白いボタンをぜひ押してくれよ。最終回祭り、月末まで続きます。

最終回『わがつまつり』三回目

相棒の金平が東京から帰ってきており、マックピープル発売一週間を切ったので、ドライブをしながら神戸へ。

ツイキャス放送を実施いたしました。







最終回を書き終えた時の心境と、15年間の感慨。色々な想いが心の中を駆け巡ります(オープニングミュージックのグダグダぶりはご愛嬌)

さすが幼なじみ、名ホストぶりを発揮して、気持ちよく私から答えを引き出してくれました。

次回は三十日、マックピープル発売後、皆さんの感想を交えて放送できたらいいな、と思っております。

ツイッターからの転載コーナーです。

あおくま一哉さんより「呉エイジさん(@kureage )さんの「我が妻との闘争」が終わりを告げる。初回から読み続け、Macからwinに変わっても読んでいた、あの我が妻。奥さまのように時に旦那にパソコン時間を決めさせたり色々楽しませて頂いた。とにかく愛あふれた家庭が見えて大好きだった。ありがとう」

連載第一回目の時が、昨日のことのように思い起こされます。喜び、緊張、感動、私も若かった。こんなに長く続けられるとは本当に思ってもみませんでした。

Negitoroさんより「呉エイジさん(@kureage )さんの「我が妻との闘争」が最終回を迎えるそうだ。思えばテキストサイト全盛期にこのコンテンツに出会い、当時独身だった私は腹を抱えて笑いつつ、こんな嫁居るわけねーとか思って居たもんです。・・・がまさか自分の嫁が同類のような発言を連発するとは・・・」

お幸せそうで何よりです、で、いいんですよね?(笑)

霧ケ峰洋平さんより「あざーす。自分が遠征ついでに地方のリサイクルショップを巡るようになったのは、8bit NOWの影響なので、隊長にお褒めの言葉をいただき嬉しいです」

我が妻との闘争より前に、ホームページ上で連載を開始した8bit NOW。ひたすら中古ショップを巡り、当時、充分に絶滅危惧種であったファミコンカセットを、ひたすら買い漁る、というウェブ旅行記の金字塔を打ち立てるつもりで書いておりました(笑)

st57記憶保管さん、リツイートありがとうございました。



いつも来てくれてありがとう。ぜひ上の白いボタンをぜひ押してくれよ。最終回祭り、月末まで続きます。

07/22のツイートまとめ

kureage

完璧な作画であったと思っております。RT @9emon 「我が妻との闘争」最終回か・・・。是非とも金平先生に漫画版の続編を描いてもらいたいところ。
07-22 23:42

最終回、ぜひお手元に!RT @goldenplants 雑誌Mac People連載の呉エイジさん「我が妻との闘争」が次回で、終る事を知りました。立ち読みオンリーでしたが、残念でなりません。合掌
07-22 23:39

@holycowboy2099 ありがとうございます!ぜひ最終回、お手元に。
07-22 22:55

ブライアンウイルソンもカバーした、ずっと幸せなメロディーがエンドレスに繰り返される稀有な曲。BIG WAVEのリマスターを買わねば。THIS COULD BE THE NIGHT (山下達郎) http://t.co/AZV0wayRn2
07-22 22:37

@osamufujii ありがとうございます!無理矢理連れ出して行って参ります!
07-22 22:17

@kurodeji 翌月に持ち越そう、という気が全くないようで(笑)
07-22 21:37

しまった!達郎のリマスターが先でした!先程から金欠です(笑)RT @89_haku @kureage 俺も長い年月を感じてしんみりしそうになりましたがBigwaveのフライングゲットでテンションMAX(当社比)です。呉さんも数年後にリマスターで再版狙ってみては?w
07-22 21:31

ああっ、ありがとうございます!RT @1or 買いたい本が多過ぎる。パタリロ、虫麻呂さんの画集、MacPeople、うっちーさんの本。ネオ・ヴァルガー電子版。
07-22 21:30

会社帰り、デアゴスティーニの「日本の城」と少女時代のベストが出ていたので発作買い。毎月小遣いを使い切るなー。
07-22 21:29

ありがとうございます!高めの本なのですが、宜しくお願いします。RT @NegitoroMazina 何はともあれお疲れ様でした。マックも持っていないのに今回ばかりは本誌を買わせていただきますw@kureage
07-22 21:15

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最終回『わがつまつり』二回目

ネットをやってきて本当に良かった。と、思える瞬間がこれまでに何度もあった。

物書きに飛び出せたのもネットがあったからこそ、であった。普段から嫁の迫害により、人間にはなんの期待もせず刹那的に生きている方なのだが、心の奥底にはまだ熱いものが残っているらしく、不意に優しい言葉を投げかけられると、人の倍からグッときてしまう。

そうだ、皆さんの支持があったからこそ連載が続けられたのだ。

作家、という定義がどこで線引きされるのかは分からない。ここまで自分は「サラリーマン」である、と思っているし、作家を名乗るのはおこがましいとさえ思う。が、連載をし、その文章でお金を貰い、複数名義ではなく単独名義の単行本が書店に並ぶ、ことを「作家」と呼ぶのなら、この15年間、皆さんのおかげで作家をさせてもらったことになるだろう。人生の中で得難い経験である。

Kure's HomePage時代から読んでくださってくれる方。マックピープル本誌で私を見かけてくださった方、相棒の漫画家、金平の我が妻コミカライズ版で知ってくださった方、過去のホームページの掲示板に書き込んでくださった方、メールをくださった方、ツイッターで返信をくださった方、などなど。

私に関わってくださった方々、ぜひ七月末発売のマックピープル本誌に掲載される最終回をお手元に置いて欲しい。定価は890円。決して安い本ではないのだが。

そして自分のホームページを持つ人、ブログを持つ人、こういうお願いは今までに一度もしたことはないが、最終回のレビューをお願いしたい。そしてそのレビューをここで網の目のようにリンクしていきたい。

作家卒業の記念の為に。

最後だけ派手に動き回らせて欲しい。その後はおとなしくするつもりだ。大きな庇護(マックピープル)の元(例AKBなど)卒業したら、それまでの支持を継続して得られるとは思っていない。

どうか15年間の軌跡を纏めるアルバム事業に、ぜひ皆さんも足跡を残してください。ブログとかで文章を纏めるのはチョット、と思われる方は、当ブログのコメント欄に一行でも構いません。何か足跡を残してください。

そしてここからはツイッターからの転載コーナーである。

Ari Na さんより「元春のエレクトリックガーデンをパク、いやインスパイアしたバカペリーディング、ノーマネー、8bitNow・・ 私も元春ファンでMacユーザーでして・・ ワガツマで好きなセンテンスは、愚夫とはなんだ愚夫とは ですw」

思うのは、何十年もブレないマック好き、佐野元春好き、の私なのだが、この二つを共通する方は意外と多いのである。そしてその二つを共有される方々は、ほんとうにしぶとく(いい意味で!)応援メッセージを長きに渡ってくださる傾向があるのだ。マック、佐野元春好きをやってて良かった、と思える瞬間だ。

今庄和恵@神戸元町コネクトロンさんよりリツイートしました。「 月末渾身の最終回、どうぞお手元に!RT @ryokuga リアル落ち着く→マックピープルを立ち読んだら我妻の内容がまとめ的で最終回?と驚く→でももうちょっと続きそう?→次回で最終回でした→猛烈な寂寥感に苛まれる」

小暮さん、今庄さん、本当にありがとうございます。心の優しさが伝わってきます。

三段腹の平兵衛より「どんだけ TLがうるさくなるのかと楽しみにしていましたが至って静かですねぇ(笑)
取り敢えずマックピープルのアンケートに「我が妻」の連載継続のお願いを書いてきました!
RT @kureage 月末まで「最終回祭り」と銘打ちTLをうるさくします。 ウザい、と思われる方はリムーブを」

リツイートの連発はさすがに怖くて(笑)途中からリプだけにとどめました。アンケート本当にありがとうございます。そういう動きを編集長が目にして「そういうハガキが来てるの? 可哀想だから呉の単行本、最終回まで出してやるか」みたいな動きに繋がってくれたら嬉しいのですが…。

月下路上さんより「本当に終了しちゃうのですか??悲しくもあり、嬉しくもあり、切なくもあり、また読み返したいです。お疲れ様でした」

ありがとうございます。通して読み返したことは私もありません。今度ゆっくりと一度読み返そうと思っています。

ネコ田こぎ彦さんより「読ませていただきました。戦友と思っていただいてるとは光栄です。了解しました、あっしもオトコでやす、元々買ってお宝にするつもりだった最終回号、しっかり読み込んで持ち前の暑苦しい文体で感想書かせていただきます(笑)」

旧名つるたかさんの呼び方に慣れてしまっているので、ここでもつるさんで通させてもらいますが、つるさんも熱いブログ魂をお持ちで、自分から発光、スパークして発信している人とは、全て私の戦友であります。シリメツ一代男にて最終回のレビュー、心待ちにしておりますので、どうぞよろしく。

三段腹の平兵衛 さんより「‏今年は私の大好きなものが2つも終わってしまいます。
一つは道重さゆみが13年のモー娘。活動を卒業、もう一つは呉エイジ( @kureage ) の15年の「我が妻との闘争」の連載終了です。悲しいです><
呉エイジの作品は「我が妻」以外にも面白いものが沢山あります。
当時家族に見せたら大爆笑で自分が誇らしく感じました。
その時中学生だった娘が今では二児の母ですからねー。「我が妻」のHPを更新できない理由を知って泣きました!><」

娘さん、もう二児の母ですかー! 私の娘もいずれは…、ううっ。

ひもたろうさんより「ひとつの区切りですね、お疲れ様です。でも、面白いこと(相変わらずレベルで)やり続けて下さいね。それこそが大事なので。連載が終わったって呉さんは『アノ呉さん』ですので(・∀・)ノシ」

一人AKB卒業式的なアプローチで勝手に開催中でありますが(笑)最終回を迎えたあと、自分でもどうなるかわかりません。どうやってツイッターで発言するのかもわからなくなるかもしれません。失語症に陥るかもです(笑)

フルさんより「最終回なんですね…。楽しませてもらってました。お疲れ様でした!」

フルさんもちょくちょくリプをしてくださって、嬉しく思っています。ぜひ読んでください。

shinobuさんより「なんか泣けますやん!我妻にこだわらず、新しい話も勝手に期待してます。実はおそらく呉さんと笑いのツボは同じです。また、楽しみにしてます!」

最終回のお祭りを迎えて、皆さんの優しい言葉を当たり前と思い込み、その後の「かまってちゃん病」になるのだけは自重しようと思っております。おごそかに再スタートを切れれば、と。

きたみりゅうじさんより「連載終了されるんですね。95~97年あたりのネット黎明期に「おもしろい文書きはる人やなー」とファンになって気がつけば憧れのMac雑誌で連載を持つようになってた呉さんは憧れの人の一人でした。15年間お疲れ様でした」

もったいなさすぎて、もったいないオバケが出てきました。弱小物書きに有り難きお言葉です。せめてここで宣伝をさせてください。



99ちゃんさんより「思いの丈は前回のブログに書いたんで 笑
今後さらなる飛躍に期待し、いつまでも前を歩いていっていただきたいと思います」

ありがとうございます。働きながら書き続けたこのシリーズ。締め切りというものがあったからこそ、15年も続けられたのだと思っています。最終回後はちょっとどうなるか自分でもわかりませんが、連載以前からネットで何かを発信してきた私のこと、また何かやりだすだろう、と楽観視しております。

河南好美さんより「名前載せていただいて恐縮ですー!テキストサイトの面白さにはまり、当時購読していたMacLIFEからMacPeopleに乗り換えたこと覚えてます。最終2冊、買いますよ!これからもご活躍されること期待してます。呉さんの文章にイラストつける依頼が来るよう頑張りますー!」

イラストレーターの河南さんより。こういうページを作ったのです。今後、もう一度羽ばたける機会があれば、必ず河南さんにお願いしようと思っております。

まぐませーじんさんより「終わっちゃうんですかぁ? 残念すぎます」

連載とはいつかは終わるものなのだ、ということを、今回身をもって知りました!

そして、フルさんと、けいさんと、きかいじゅうさんと、小林文庫オーナーさんが告知をリツイートしてくださいました。
「我が妻との闘争」最終回を脱稿。スタートから足掛け15年、間に休んで通算12年間の連載生活でした。私に関わって頂いた全ての人達に読んでもらいたいです。今出ている号と月末発売号で前後編の最終回です。
電子版が販売目標未達のため最終回は残念ながら書籍化されません。ぜひお手元に」

創作は素晴らしい。

今回はこのへんで。また次回。


いつも来てくれてありがとう。ぜひ上の白いボタンをぜひ押してくれよ。最終回祭り、月末まで続きます。

最終回『わがつまつり』開催

スタートから15年。間少し休んで通算12年に及んだ、マックピープル誌上での連載、拙著「我が妻との闘争」

最終回を脱稿し、編集部に送ってチェックが通り、肩から力が抜けた。やり切った、書き切った。という達成感と、これで普通のオッサンにまた逆戻りだな。という喪失感と。

今年45歳、新たに羽ばたける力が残っているのかどうか分からないが、これまでがむしゃらに突っ走ってきた軌跡を振り返る、丁度良い時期ではないか。と思う事にした。

であるから普段、ここは外に向けて割と滑稽な事を書く、というスタンスでやってきたが、今回は内に向けた備忘録的な祭りの場にさせてもらうことを先に宣言しておく。

ブログより頻繁にやり取りのきくツイッター。そこからの抜粋が主になると思うが、最終回関連の動きは電子絵日記風にここで分かる範囲は全て網羅していきたいと思っている。

名前を出されたら困る。という方がいれば申請してもらいたい。こちらは恩を形として残し、例えばつぶやきで「我が社の新製品を買ってください」的な、何かフォロワーにお願いごとをしていた場合、極力協力していこう、とする自分用メモの側面も持たせたいと思っているからだ。

15年の大事業が終わる。ちょっと予想の斜め上を行く虚脱感。「ワガツマロス」だ。毎月閉め切りと戦ってきた日々が終わる。ホッとするのと同時にアイデンティティにヒビが入ってしまったような複雑な心境と。

あと本誌のリニューアル。という名目で連載は終了するが、この件に関しては編集部には感謝しかない。

よくもまぁポッと出の新人のエッセイを、通算12年間も巻末でやらせて頂いたな、と。

ただ後進の育成の為に書き残しておく。失敗だったのか成功だったのか、それは読む者の判断に委ねることにしよう。

紙版の単行本の在庫が残らない「電子書籍」という形態は、弱小作家にとっては有り難い媒体だった。小さな書店にはまず自分の単行本は行き渡らないだろうし、本屋が近くにない場合でもキンドルなりiPadがあればネットで購入することができるからだ。

五巻からは電子書籍形態オンリーのリリースとなった。

ここで五巻収録分の一発目を書いていたあたりから話は遡る。編集部から確認があった。紙媒体とは別に此の度マックピープルの電子版も並売することになった。しかし電子版はギャランティが発生しない。ここで各連載陣には拒否する権限がある。というものだ。

拒否すればそこは空白のページになるらしい。

拒否する理由などなかった。編集部には散々お世話になっているし。ギャラなど同じ物で二つも頂けなかった。そして電子版で広く自分の作品が知れ渡れば(名前を売るチャンスは大切にしたかった)、単行本の売り上げに必ず比例する。と判断した。

しかし、ここからが難しい所。結局渾身の力作「我が妻との闘争五巻」は販売目標未逹であった。おかげで六巻のリリースが暗礁に乗り上げた。

毎月、本誌の電子版を購入されている、私を最も支持してくれているであろう層は、iPadの中に全部、五巻に収録されている内容を本誌内のカラーで持っているのだ。

これでは販売訴求力が弱いのは当然だと思えた。コストを最小限に抑えるために、五巻は書き下ろしも含まれてはいない(※四巻までの単行本書き下ろし分に対して、マックピープル編集部はちゃんと一本ごとにギャラをくれた。本当に寛大な編集部である。またそれだけ出版を取り巻く状況が年々悪化しているということが、身にしみて感じられた15年ではあったが)

そして敷居の高かった電子書籍の購入。主婦などの楽しみにして読んでくれているライトユーザーには「買おうと思ったのですが、電子書籍購入はよく分からなくて」というメールを実際に頂いたりもした。

「頑張って操作憶えて、なんとか買ってくださいな! クレジットカードとかプリペイトカード用意して」とは強く言えなかった。

結局、拒否権を使って電子版を空欄にしておけばレア感が増し、単行本時に買ってもらえて販売目標が達成でき、最終回の六巻に繋がったのではないか? というのは後になって色々と今思うところだ。

失敗だったとは思っていない。人生チャラ説。本誌電子版で広まった名前が、今後どこかで芽をだし、なんらかの形で自分に返ってきてくれるだろう。と思いたい。

長年頑張った連載の最終回が、なんらかの形で本として残らないのは残念でならない。なので、一人でも多くの方に2014年7月末の最終回掲載分マックピープル本誌を買ってもらおう。と、運動する気になったのだ。

スタートはツイッターによる私のつぶやきから始まった。

「『我が妻との闘争』最終回を脱稿。スタートから足掛け15年、間に休んで通算12年間の連載生活でした。私に関わって頂いた全ての人達に読んでもらいたいです。今出ている号と月末発売号で前後編の最終回です。
電子版が販売目標未達のため最終回は残念ながら書籍化されません。ぜひお手元に」

RSatowさんと、さとちゃん77さんがすぐさまリプライしてくださった。「辛いです。 マックピープルにこの記事以外何を読めばいいのでしょうか? 残念です(さとちゃん77)」

マックピープルは今後、iPhoneアプリの開発者向け支援の雑誌にシフトしていくそうである。なるほどな、と。新製品はネットニュースですぐにわかる。

雑誌としての活路を見出す手堅い戦略だと思う。プログラマー雑誌に私のファミリー喜劇は不釣り合いだとも思った。

よしえママさんより「えー、電子版で全巻買いました。なんか、お子さんたちの成長も一緒にみてきたので、親戚のおばちゃんの気分です・・」

よしえママさんやるじゃん、と。ウチの嫁はゴリラにムチで調教して電子書籍を買わせようとするも、反逆してキンドルをへし折り、飼育員に襲いかかって首の骨を折る。みたいな事になるのは必定なので、電子機器を操るかっこいいママさんですなー、と拍手を送りたくなるのである。主婦が電子書籍を購入するまでの敷居は、私が考えているよりも、相当高かった。というのが今の印象である。

大福 まみ「足掛け15年、そんなに長期になっていたのですね!お疲れ様でした。なんだかんだと奥様への愛を感じるものもありました。お疲れ様でした」

自分でもビックリしている。あっという間の15年であった。人生ボーッとしていたら、すぐ終わってしまうことに気付いた、今回の一件である。

エロ過ぎてウルオ ‏「マジですか!」ウルオさんもツイッターやり始めた頃からのお付き合い。義理堅い方である。

Kenichi Matsudo ‏「自分のサラリーマン人生とほぼ同じぐらいの期間なんです だから自分のことのように感慨深いです 闘えば闘うほどにより作家になられていく姿をまぶしく追ってました 次のスタートラインに立たれたことに影ながらエールを贈らせてください そしてありがとうございました」

いつもツイートの文面から理知的な一端が垣間見えるマツダさんのリプ。誰かと共に歩めた連載で幸せな時にやらせてもらったな、と思っています。

shinobu ‏「 残念です。最初はMacの使い方を勉強するつもりが呉さんのセンスに圧倒され、呉さんのコーナー以外読まなくなってました。でも今は色んな媒体がありますので今後も色々発信して下さい」

シノブさんのリプ。本当にありがたい。こういうツイートを頂くと「人気が底辺にきて連載が打ち切り」みたいな形を取らなくて良かった。とホッとする一面も。

姫宮あんじ 「お疲れ様でした。ワガツマを読んでいなかったら私結婚してなかったと思います(逆説的かもしれませんがホントそうなんです)」

あんじさんも温かいリプをよくしてくださります。この後ツイートは、ご自身の結婚に至るまでの波瀾万丈話が続きますが、非公開ツイートになっていたので、収録を見送ります。

ひもたろう「 (`;ω;´)」

ツイッターのアイコンが怖めのひもたろうさん。よく読んでくださってくれていつも嬉しく思っています。

ホセ彦 ‏「我が妻との闘争」が最終回ですか。物凄く長い付き合いになりました。最終回ということは、もう闘争などない平和で呉さんにとっての安寧の家庭になったということですよね?おめでとうございます」

どういう最終回を迎えるのか。実はとっくに離婚していた。というのもあるかもしれませんよ(笑)

テキーラサンライズ「次回、暴れん坊将軍、ご期待ください」

テキーラさんも相当古い読者さんだと思います。これは封印されたフラッシュネタ。Kure's HomePageで発表したネタを絡めて突っ込んでおられます。

デコース・ワイズメル「次は映画化決定っすね!!」

ウルトラセブンのアイコンが眩しいワイズメルさん。映画化なんて無理ですよ(笑)でももし映画化されるのなら嫁はテレビ東京アナ、大橋未歩さんがいいなぁー。嫁もああいう系統といえば系統です。可愛さは段違いですが。

梅昆布茶 「お疲れさまでした。結構長い連載だったのですね。その間毛髪が復活したりといろいろありましたね。 最終回わたしも読みます!」

女性のツイートでも飲みかけのコーヒーを何度か鼻から吹き出しそうになる、隠れたお笑いセンスをお持ちの梅昆布茶さんからのリプ。私の方がファンなのです。きっと可愛い方だと思います。貧乳だそうですが(笑)

Naho 「15年間お疲れ様でした。私の学校に興味ないと思っていた父がポーランドだけで「お前の後輩やろ」と言ってきたのが懐かしいです(笑)ちなみにうちの父はMacに歴代Windows入れて遊んでいます。まだまだパソコンはおもちゃですσ^_^;」

Nahoさんはウチの娘の学校の先輩であることが連載のエピソードによって向こうから指摘を受けました。もう一人の娘のように思っております。お父さんも古き良きマック愛好家でシンパシーを感じているご家族です。

カズtogo ‏「 えぇええええええ!最終回を迎えるんですか!∑(゚Д゚;) 本当に残念です…。魂の最終回、気合いを入れて拝読します!」

ギターのアイコンが凄く上手いんだろうな、と思わせるカズtogoさんより。読んだらぜひレビューしてやってください。

やっぱり猫が好き「お疲れ様でした。最終回楽しみですがさみしいです。呉さんのファンのうちのヨメに伝えるのがツライな〜。」

やっぱり猫が好きさんも古い読者さんだと思っております。奥さんと仲睦まじいようで、羨ましい限りでございます。

へい ‏「お疲れ様でした。是非手元に残したいと思います」

へいさんのダイエットツイートを読むたびに「いかん、私も頑張らねばなー」と思わされます。決して安い雑誌ではありません。本当にありがとうございます。

丹下据膳 ‏「なにより驚いたのが、初めてHPを拝見してからすでに15年以上経過したのだという事実です。あるある!と突っ込みながら読み続けてきました。己を犠牲にしつつ、楽しませて頂いてありがとうございました」

名前がいかしまくっている丹下据膳さんからのリプ。長く読んでもらえてたようで感無量です。

タマキチ「最終回が来て欲しく無いような早く読みたいような複雑な心境です。15年もの長い間、本当にお疲れ様でした」

遠い親戚にあたる(笑)タマキチより。もう血のつながりを超えた親密さである。

大久保伸吾「 連載お疲れ様。最終刊が出版されないのは残念!自費出版したら?もちろんiBooks希望」

学生時代の同人。おおくぼしんご、である。戦友からの嬉しい提案。ちょっと乗り気になってみたり(笑)

さいら ‏「 最終回になってしまうのですね!初心に返って、先生が超ハイスペックウルトラデラックス仕様のマシンGETな最終回を夢見てみます。最終回楽しみにしてます!」

パンダのアイコンがキュートなさいらさんのリプ。ニューマックは手に入ったのでしょうか? その辺も最終回で書いております。

satoshi yamamoto「マックピープル買う理由を今から考えます。うーむ。ムズカシイなー」

Nikonアイコンがかっこいいヤマモトさんから。そんなこと言わずにー。あっ、それとNikonD810はやっぱり買い、でしょうか?

らっく ‏「一つ時代が終わってしまう寂しさがあります」

それは私も感じております。競合誌であるマックファンの長寿連載「マックな人」が先月最終回を迎え、こっそり楽しみに読んでいたのに、あぁ、私を含め、色々と世代交代なのだなぁ、と感慨深く思ってみたり。

Pitts Special ‏「 仕事上がりに書店を巡ります。在庫がありますように!」

前後編をそろえてくださるようで。本当にありがとうございます。

H.Y ‏「長い長い連載お疲れさまでした。毎回これが楽しみで…。はぁ。ちょっとしばらく力が湧かないなぁ。また三重県にお越しください!」

そのようなお言葉、やってきた甲斐がありました。だめなやつらツアーで、また三重には行きます(笑)

そして冒頭のツイートをリツイートしてくださった方々(敬称略)、nomsun、遠山修一郎、 タマキチ、塩屋舞子、でちでち 、河南好美、 顔仁、 デコース・ワイズメル、 ひもたろう 、 暴れん坊天狗・松太郎、 MA-SA、 かず 、 Kenichi Matsudo 、 sf324929、YOSHIDA_Youichi、 タケダケントみなみケント南澤径きょん、姫宮あんじ 、 lovekorea、 喜多野土竜(心機二転三転)、 仙道ますみ 、 たれ 、 アライトシロウ 、 藤井 修、金平。

リツイートは本当に効果があります。ありがとうございました。

そしてこの日の夜にブログをアップしてくださった「み○いど」さん。ブログがいつ消えるかわからないので、全文引用しますね。いいですよね? 駄目なら今度一杯おごります。

呉エイジという人は…だ。

『我妻との闘争』が15年の時を経て終わりを迎える事となった。
ホームページ全盛期圧倒的人気を誇っていた
『KURE'S HOMEPAGE』の管理人であり、書き手である呉さんに憧れ、
ホームページを開設した人は少なくないだろう。
かくいう私もその1人で、ネットで初めて創作に触れた瞬間であり始まりだった。
『憧れたままでは終わりたくない、私の文章を読んで欲しい、負けたくない』
その一念で8年+2年続けたホームページは
『呉さんのお宅とは逆パターンですね』
と良く言われ、簡単に説明すると、夫に我慢に我慢を重ね、


怒り、忍耐、悲哀、苦渋、悶絶、重圧、重荷などを煮詰めて
ドロドロにした染色で染め上げたものを、お笑いで仕立てた十二単を着ている。

ようなホームページであった。それなりにアクセス数も得られ、読者様に
読んで頂けて、み○いど。というHNでずいぶん活動させてもらった。
とにかく『お笑いを表現する力』を持った呉さんは憧れた書き手さんで、

結婚して…♥と思ったものだが、当時の気の迷いだったと今では覚醒している。


そして15年の間に不思議な縁も生まれた。
1人の青年が本を出版するに辺り、巻末に尊敬する人として、私の名前を出していいかと訪ねて来たのだ。
同列には呉エイジという名があった。そう。彼も呉さんのファンだった訳だ。
その彼とも10年の時を経ても付き合いが続いており、その青年は漫画の原作者として雑誌で連載をしている。

また15年の間にはTwitterというツールが生まれ、昔のようにかしこまってメールを送らずとも、気軽にやり取り出来る時代となり、呉さんとも近しい距離になれたように思っている。


老化と引き換えだけどね!


あ、ごめん。今書いててちょっと泣いた。
そして15年という時間は人の生活を変えるにも十分な時間で、その最たるものが自分が離婚したことだ。
17年半我慢出来たんだから、これからも出来ると思っていたが、


我慢は定期貯金だったようで満額になったところでブチ切れた。


半年の別居を経て離婚となったのだが、その間、呉さんとのDMというピンクのような紫のような、怪しい色合いを放つ秘密箱で時折やり取りなどをしていた。
女として悲しいかな、しかし呉さんの潔白のために言っておくが、


ロマンスの神様は存在などしませんでした。
ええミジンコのケツの穴ほども存在しませんでしたとも。
呉さんのいくじなし!


実に健全かつ現実的で下世話なやりとりの中で、しかし呉エイジという人が少し分かった気がした。


呉さんは家族を愛している。(本当)
呉さんは離婚などしない。(本当)
呉さんは妻を愛している。(8割本当、2割不明)


実に呉エイジという人は離婚にまったく不向きな人なのだ。
真綿で首をジワジワと締め上げられる生活だろうと、それを幸せだとちゃんと知っているのだ。
今あるものの得難さも。

だからこそ、我妻を書き続けてきたのだろう。
だからこそ、読者さまも安心して読んでこられたのだろう。
『志村ーっうしろー!』
そんな感じで。


我妻との闘争は幕を下ろすことになったが、呉さんは創作活動を辞めたりはしないだろう。
辞めることは出来ないとも言える。
そういうふうに造られているからだ。かくいう私もであるが。
形を変えて表現を続けていくのだろう。
私達読み手、書き手もその続きを見守っていきたいものだ。ここまできたのだ。
毒を食らわば皿まで。
これからも宜しく。呉さん。



ほんとうにありがとう。創作は素晴らしい。

今回はこの辺で。


いつも来てくれてありがとう。ぜひ上の白いボタンをぜひ押してくれよ。最終回祭り、月末まで続きます。

CATCH THE NITE 中山美穂



CATCH THE NITE 中山美穂
発売日 1988年2月10日
型番 K32X 240

01.OVERTURE
02.MISTY LOVE
03.TRIANGLE LOVE AFFAIR
04.SHERRY
05.スノー・ホワイトの街
06.CATCH ME
07.JUST MY LOVER
08.FAR AWAY FROM SUMMER DAYS
09.GET YOUR LOVE TONIGHT
10.花瓶

元来身体が弱かったせいもあったのだが、五郎は成人式を迎えた後、定職につくわけでもなく、家でこれといってなにもせずブラブラとしていた。

父親を早く亡くし、母と二人きりの貧しい暮らしであったため、五郎はいつまでも甘え癖が抜けなかった。

母親の強い勧めもあり、五郎は母親が見つけた新聞に出ている求人広告を出していた会社へ、渋々着慣れぬ背広を着て出かけていった。

家にこもっている間は、新聞やラジオとは縁の無い生活をしていたので、五郎は世の中の動きがさっぱりわからなかった。

採用されるには試験と面接の両方で及第点を取らねばだめだよ。出かける前に母親から聞いてはいたが、実際にどんな問題が出て、どんな話をすればいいのか、世間から隔絶していた五郎にはさっぱり見当もつかなかった。

緊張のまま、広告先での試験と面接を終えた。頭がいっぱいになって、なにをどうやったのか記憶に残っていない。

面接官は暗い顔をして五郎に近づいてきた。耳元で何か囁いたようだが、世間慣れと場慣れしていない五郎は極度の緊張で聞き取れない。

どうやら不採用のようであった。最後にこれを、と言って渡されたアンケートに『愛国心はありますか?』という問いがあり、五郎は余りよく考えずに『あります』の方に印をつけた。

その途端、面接官の顔色が変わった。

帰り際、受付のロビーで封筒を受け取った。採用通知と出勤日が記載してあった。

母親は合格通知を読んで大層喜んだ。夕飯には鯛が並んだ。

五郎の心配をよそに、勤務してみれば電話での受け答えと、商品の発注を間違えぬようにすればなんとか仕事としての格好がついたので『こんなことなら億劫にならず、もっと早く働きに出て母親に楽をさせてやればよかった』と思ったくらいであった。

いつもは定時になると、まっすぐ母親の待つ家へと急ぐ五郎であったが、会社の若者グループが会議室で集まって飲むから参加しないか? と声をかけられた。

親睦を図るため、定期的に行われているらしい。

会議室には二十代後半の先輩、ヒロシと、受付嬢のリサコ(21歳)事務員のすず(19歳)の三人が既に集まっており、先に飲み始めているようであった。

「やぁ、よくきたね、五郎くん」

コップにそそがれたのは日本酒であった。

「皆さんは、こうやって定期的に飲むんですか?」

「そうよ、結束は固い方がいいにきまってるし、団結していかないと駄目だと思うわ」

リサコが鼻息も荒く喋る。五郎は強い違和感を覚える。

「五郎さんももちろんそう思うでしょう? 日本が諸外国に舐められて黙っていられるもんですか。連綿と続く神の国の系譜を、踏みにじる相手にはそれ相応の報復をしないといけないと思うわ」

白いブラウスが可愛らしく、天使のような顔をしたすずさんも熱っぽく語る。五郎は返事に戸惑う。

「そうだね、みんな。よく言ったよ。自分たちの国は自分で守らなくちゃいけない。国があっての命だ。国がなくなれば命なんてなくなったも同じだよ。だからお国のために戦うことに何の迷いも無い」

「素敵、ヒロシさん」

リサコが頬を染めてヒロシの腕に絡み付く。

「もちろん五郎さんも同じ意見よね?」

すずが五郎の顔に触れそうなくらいに近づいて問う。

「い、いや、僕は国のために命を投げ出すなんて…」

「馬鹿」

いきなりヒロシの鉄拳が五郎の顔に入った。倒れる五郎。

「そうやって他人任せで生きて行くのか? 自分たちの国は自分たちで守らなくてどうするんだ」

手で鼻血をおさえる五郎。

「君は長い間母君と二人で暮らしていたらしいね、世間の動きから取り残されていたようだね。君の母親が侵略者に陵辱されても、君は同じように呑気なことを言っていられるかね? 僕は真っ先に迷わず銃を持ち、国を守るためにいつでも突撃できる覚悟はできている」

「素敵、ヒロシさん、私の乳を吸って」

才色兼備で真面目だと思っていたリサコが胸のボタンを外し、豊かな乳房を露にした。

「り、リサコさん、何をしているんですか?」

「ヒロシさんは命を投げ打って国を守る覚悟ができているのよ。それを聞いて五郎さんは何も思わないの? 男性が国のために命を投げ出すのなら、女性だって躊躇わずに身体を差し出すことができるわ」

猛烈な勢いで躊躇う事無く乳を吸い続けるヒロシ。ものすごく大きな乳房は柔らかそうであった。

「あら、五郎さん、顔が真っ赤よ。そういう経験がまだないのかしら? 五郎さん、さっきはああ言ったけど、本当は愛国心、持ってらっしゃるわよね? 照れて言えなかっただけよね?」

すずが透明感溢れる笑顔で五郎に微笑みかける。

「あ、ありますとも、日本が外国に舐められてだまっていられるか。その時がくれば先頭に立って、敵陣を切り崩してみせますよ」

「本当に? 素敵。五郎さん、私の一番大切な所を見て」

すずは片足を机の上に乗せスカートを捲し上げると、下着を掴んで横にずらし、女性の一番大切な部分を電球の下であらわにした。

「すず、さん…」

「触ってもいいのよ。敵をなぎ倒して行く五郎さんの勇姿を想像しただけで、すずは感動で身体が熱くなってきます」

隣を見ればヒロシもリサコの大切な部分を既に愛撫していた。

五郎は生まれてはじめて女性に触れた。そして、日本のために命をかける。この女性たち、愛すべき全国民を守り抜いてみせる。と固く誓うのであった。

(了)

初出 昭和19年「オール愛国心」八月号より


いつも来てくれてありがとう。ぜひ上の白いボタンをぜひ押してくれよ。今回は戦時中の戦意高揚小説を読んで怖くなって、自分なりの風刺のつもりで書いてみたよ。
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マックピープルの巻末に毎月こっそり「我が妻との闘争」を連載しておりました。電子書籍1巻から5巻、絶賛発売中!

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