芳本美代子 YESTERDAY'S
森川由加里 SHOW ME

森川由加里 SHOW ME
発売日 1987年12月5日
型番 32FD-1088
01. SHOW ME
02. BABY TALK
03. くやしまぎれのDOWN TOWN
04. YOU KNOW I LOVE YOU
05. 眠らないままで
06. GIVE ME AGAIN
07. 雨のカルメン
08. TOGETHER
09. マクンバ
10. THE RIGHT COMBINATI
友がバンバンKindle本を出しているので、こっちも火が付いているのである。あぁ、もっと時間が欲しい。ちんかすのような仕事に毎日出て行きたくない。でも食べなくてはいけない、家族を幸せにせねばならない。
そのせめぎあいだ。創作は私の心の精神的バランスを保ってくれている。
呉工房第一弾『すごい面接』は無事完成した。今は8bitNOWの四国篇と我が妻との闘争の最終話までを纏めたKindle本をポツポツやっているのだが、それとは別に『変格探偵小説』の本を出したくてウズウズしている。
実作が三作(ネタはある)と変格探偵小説、主に鮎川哲也編集の『怪奇探偵小説集』のレビューの本だ。
今回は自分の尻を叩く意味で一本レビューを書いてみた。こういうレビューと自分の長年の研究の成果、変格探偵小説の実作を世に問うてみたいのだ。ものすごくニッチな層に向けた本だが、Kindleこそ向いた媒体だと思うのだ。
それでは今回は村山槐多『悪魔の舌』レビューである。
〜主人公の家に電報が届く、差出人は友人の詩人からで、内容はさっぱり要領を得ない。その詩人のことを思い出す。ある宴会で知り合った詩人は、変わった唇をしていた。
考えながら詩人の家を目指す。すると家の周辺には警官が。どうやら詩人は自殺したらしい。
『クダンサカ301カネコ』この電報はなんなのか。数字を元に九段坂の溝蓋を数える。301番目の隙間に紙包みを見つける。
そこには手記が残されていた。この手記を読む頃には私は死んでいることだろう。
そして語られる幼少の頃からの奇癖。そしてエスカレートしていく食欲。人肉を食べてみたい、という抑えきれぬ衝動。
彼は最後に何を食べたのか、そして何故自ら命を絶つ羽目になってしまったのか。
変格探偵小説のお手本のような短編である。早熟、早世の天才は、短編一つとっても専業作家に引けを取らない堂々とした作を物した。
形式的に最後に明かされる『自殺のキッカケとなった食物』を、前半でさりげなく配しているところが良い。大半のこの手の作は、奇妙な一人語りのまま終わり、手記の受け手の感慨で物語りを閉じる物が多いのだが、この作はそこへ更に一ランク上のサプライズを設定し、ショッキング効果を高めている。凡作と一線を画す所以である。
予言された『この子は悪い死に方をする』というシンプルな警句が、短い言葉だけに不気味さを更に引き立てている。『悪い死に方で済んでいない死に方』であるからだ。この占い師が見たものを想像してみるがいい。トーンを落としてしか伝えようのない悲惨な未来を、親族に告げる心苦しさを。
そうして簡潔ながらも粘着質な文体。
〜実にその唇は偉大である。まるで緑青に食われた胴の棒が二つぶつかったようである。そして絶えずぴくぴく動いている。〜
といった具合。突拍子も無い行動にリアリティを持たせるには、説得力のある文体、語り口が不可欠である。
この作では段階的に、土壁から始まり、みみず、なめくじなどを食すシーンが描かれる。食べる、という行為は『幸福感』を伴うものだが、そこへガマや腐った野菜、という食感を読み手にぶつけていく、毛虫などの食べにくさや、両生類のぬめぬめした喉越しで『幸福感』とは真逆の『気持ち悪さ』という心の動きを演出していく。そしてそれは表題でもある『悪魔の舌』のみが喜ぶべき食物であり、それを読んで次第に沸き上がる読み手の嘔吐感が『悪魔の舌の喜ぶべき食物』というリアリティの担保になっているのだ。
そうして詩人の告白は、遂に埋葬されたばかりの、電車に轢かれてバラバラになったまま棺桶に入れられた若い女性の遺体に巡り会ってしまう。
そこで詩人は頬の肉と乳房を切り取って持ち帰ってしまう。乳房だけでは当然すぎて弱い所を、村山槐多はピンポイントで『頬の肉』をチョイスし、二つの食感を読み手に連想させ、悪魔の舌が美味に打ち震える様を描いてみせる。乳房=エロ、頬の肉=グロ、という小道具の使い方になるが、頬肉という所に村山槐多の上品で詩的なフェティシズムを感じる。
この一連の手記が事実なのか、カニバリズムで狂ってしまった男の妄言なのか、判断材料は、検死で詩人の舌に『針の奇形』が認められることが分かるので、ほぼ真実を語った手記なのだろう、という想いを巡らせる余韻で物語は終わる。幻想譚にせず作者は怪奇譚として物語を閉じたのだ。〜
※
このようなレビューと実作、なんとか纏めてみたい。頑張れ自分。

↑いつも来てくれてありがとう。貴方が押すから順位が上がる。やる気も上がる。
高岡早紀 S'Wonderful

高岡早紀 S'Wonderful
発売日 1991年9月21日
型番 VICL-226
01.悲しみの女スパイ
02.M
03.Top Secret
04.スパイになりたい
05.恋はいつも愚かなもの
06.ペテン師バッドムーン
07.寒い国のジゴロ
08.東京チューチュー
09.Ni-ya-oo
本日、我が家は3D元年であった。前から気になっていたVRメガネを買ってみた。一番安い段ボール製のやつだ。

ゴムバンドで頭部を固定する。レンズはスマホを挟んで見るためのものだ。

スマホの画面は大きければ大きいほどいいようだ。私のiPhone6プラスは丁度ぴったりのサイズであった。
そしてアプリは検索時に『VR』と入力したら、ローラーコスターのアプリがヒットするだろう。そして用途はアプリだけではない。なんとYouTubeでも『VR動画』と検索すればヒットする。そしてムービーにメガネのアイコンが出たらクリックしてみよう。

そうすると二画面に分割される。その状態で装着すればVR空間が手軽に味わえるのだ。

YouTubeの方は驚いた。クイックタイムムービーの概念しか持ち合わせていなかったので、ムービーが時間とともに進むのに、右や左を向けば、ちゃんと3D空間内でも見渡せるのだ。きっと魚眼の特殊レンズで特別な形式の、一度に広範囲を撮影しているデーターだから可能なのだろう。
嫁さんや長女ちゃん、次男ちゃんを椅子に座らせて、ヘッドフォンを付けて体験させてみた。嫁さんは半泣きでギャーギャーと泣き喚いていた。絶叫マシンが大の苦手なのである。日頃の恨みを晴らしてやった。
子供達も『すごーい』と大受けであった。お父さん人気者の巻、である。
スマホを持っていて、これくらいの投資なら痛くも痒くもないだろう。あなたもどうです? 3D元年。

↑いつも来てくれてありがとう。貴方が押すから順位が上がる。やる気も上がる。
浅香唯 Crystal Eyes

浅香唯 Crystal Eyes
発売日 1986年2月21日
型番 32HD-11
01.その気☆不思議
02.ヤッパシ…H!
03.ふたりのMoon River
04.星のマリーナ
05.あぶないサタデイ・ナイト
06.恋愛ヤンチャ娘
07.ピンクの結晶(クリスタル)
08.サヨナラDecember
09.渚のセカンド・デイト
10.夏少女
さて、8bit NOW四国篇も無事終え、今は仕事から帰ったらポツポツとKindleで旅行記として出せるよう、年内完成を目処に制作中なのでありますが、楽しんでもらえる内容と、あと十年後読み返した時に『リアル店舗へのレクイエム』になっているよう、文化的価値も考慮して取り組んでおります。
そして、さてさて、本日はコメント欄に有難いメッセージを頂きました。
『〜えっと。あの・・・
すごい面接。私も欲しいんですが
40代突入のアナログおばさんには
Kindle版とか対応する物体を持っていなくて。
我が妻は全部本で持っているんですが、
すごい面接の紙の本はないのでしょうか・・?〜』
と、こういう内容でございます。ややこしいですよね。Kindleと銘打ってしまいますと、あのiPadのような黒いタブレット端末を買わねば『すごい面接』が読めないのではないか? と思ってしまいますよね。
これは説明出来るか自信がないのですが、iPhoneやアンドロイドのスマホ、パソコンでも結果から言いますと読むことが出来ます。
クレジットカードは大変なので、プリペイトカードの方がいいですよね。コンビニに行きますと、カードがいっぱいぶら下がっているコーナーがあります。その中でAmazonのギフトカードを店員さんに取ってもらいます。金額は固定か、自分で金額を設定して買うことが出来ます。最低は1500円からだったかな?
そしてスマホならAmazonのアプリをダウンロードして開いて、買ってきたプリペイドカードの裏のシールをコインでこすってはがし、表示されている番号をAmazonアプリの中のギフトカードの入力画面で登録するのです。
これはKindle本だけでなく、その後も通常のAmazonのお買い物で使えます。
こういう文章ではまだサッパリでしょう。自分で理解せねば進めぬと思います。スマホとプリペイドカードがあれば読めるのだな、ということを知って頂いて、ぜひ前進して頂きたいですね。
40代のアナログおばさん、と謙遜してらっしゃるようですが、そこまでして読んでみたい! という声を真横で聞いてしまったら、抱きしめてしまう衝動を抑えるのに私は必死になることでしょう。

↑いつも来てくれてありがとう。貴方が押すから順位が上がる。やる気も上がる。